JR東海の考え方の誤りについて

沿線の住民を軽く見ていること、東京・名古屋・京都・大阪間の中長距離を利用する人を優先する利益主義に走り過ぎていること。なかでも「こだま」の通過まち回数が多すぎる。大手私鉄の特急・急行でさえ、途中駅の待ち時間がこんなに長くない。

 さらに、「のぞみ・ひかり」・の特急料金の高さもいえる。JRの他の会社より利益をあげているのだから、乗客に、乗車料金・特急の値引きをしてもいいと思う。

では、この儲け分はどこに回っているのか、これがいま環境破壊で問題になっているリニア新幹線である。リニア新幹線は、環境破壊のみならず、沿線の地域にもなんの恩恵

ももたらさない。東京から名古屋を速く移動できるというのだが、これから経済の仕組みがかわり、人の移動はへり、やりとりはAIを利用して行われる社会に、つまり乗客は減少する。料金的にも飛行機(新型高速機の導入など)の方が安くいけるようになる。

リニア新幹線の目的は、日本の交通網の整備というより、「速い乗り物の売り」である。しかし、今の車両より相当多くの電力を消費する。もう一つは長い距離の走行でないと意味がない。いずれ、九州や北海道をつなぐのだろうが、採算が合うとは思えない、だから、売りたいのは海外の市場が本当に目在しているところで、いわば国内はその踏み台に過ぎないのである。

 それより、沿線のことを考え、環境問題などや費用のことを考えるならリニア新幹線を凍結して、高速道路のように、東海道新幹線複々線化をすすめたほうが、沿線の人にも、さまざまの停車列車や通過待ちもできる。また、東海・東南地震の対策を合わせて行い、現在の高架橋を2から3階立のがっちりしたものにかえれば、津波対策にもなる。これにお金をかけたほうが、東京・名古屋間乗車する人には恩恵があるし、この後の計画のある、名古屋・新大阪間も同様なことがいえる。

 東海地震、富士山の噴火で想定がいのことがおこるときに、リニア新幹線のほうが、海沿いを通っていないので安全という考えもあるが、山側ではトンネルの崩壊や水没の危険があることをわすれてはいけない。